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雄一老見聞録

第十三回 『子供の試合 その一』

 今回は、子供の試合の会場で見たこと、感じたことを書かせていただきます。

 小学生の試合では、試合をしている選手より付き添いの方の方が、真剣になっておられるのを多く見かけます。
 応援団と同じ様に一本取っては、諸手をあげてのガッツポーズ、選手と一緒になってしまっておられる、確かにベンチは選手と一緒になって戦うのではあるのですが、一体になって戦うのではないと教わりました。
 試合の流れを冷静に見つめなければならないのに、ベンチが選手と一体になって興奮していたのでは、それはベンチコーチとは言わない、ベンチに座らないで応援席に行くべきだと言われたことがあります。

 特に小学生の試合のベンチは、すごいなーーといつも見ています。

 試合前の練習で、小学生を相手に大人の方が相手をして打っておられる、よく見ると、大人の適当な強さのボールに対して、子供さんは、只、ラケットの角度をあわせて当てているだけ、それでラリーが程良く続けば大人の方は満足そうに、「調子が良さそうだ」と、笑顔!!
 でも、試合で当たる相手は、ラケットに当てれば返ってくれると言うようなボールは来ないのに、といつも不思議に思います。
 そして、負けて、ベンチは「調子は良かったのに何で!?」と、ものすごい勘違いをしていることに気づいていおられない。勝てないように練習させていることに気づいておられない。

 練習の時は飛んで来るボールにラケットを当てれば、相手コートに返ってくれていたのが、試合になると相手コートまで返らない、相手コートに向かってネットを越せばオーバーミス。
 自分のボールにして打っているのではなく、只、大人の打ったボールにラケットに当てる練習をしていたのです。試合になるといろんな種類のボールが来るのに!!

 飛んで来るボールが、練習の時の大人のボールと同じパワーを持っていればいいのですが、試合ではそうはゆきません。

 全国大会になると、このような練習をさせられている子供を、多く見ます。
 当然、日常のクラブでの練習も、同じ様な練習をしているのですから、いつまで経っても同じ事の繰り返し、この相手には勝てるが、この相手には勝てないとおおよそ決まってしまいます。

 強いクラブの子供たちは、殆ど子供同士で練習をしているようです。強くなって来ると自然に打つボールがパワーを持っている相手との対戦になります。

 特に低年齢(バンビ・カブ)の子供さんは子供の軽いボールを打たせて置かないと、試合でおおく見かけるのは、相手がやっとラケットの当てて、ポッコンボールは一見チャンスボールの様ですが、このような練習をしている子供に取っては大変難しいボールだと思います。やっと軽いボールに馴れる頃には試合は終わってしまいます。

 このような、練習の為の練習を、すればするほど子供自身の卓球に対する考え方は違った方向へ行って仕舞いかねないと思います。
 子供にとっての最高のコーチは子供だと思います、と何回か前に書いたような気がします。

 そして、試合開始になります。
 それぞれ、結果として勝ったり負けたりです。
 当然、勝った子は喜んでいますし、ベンチコーチも嬉しそうにして居られます。

 さて、負けた子の場合に多くのドラマを見ます。
 ベンチコーチとしてはいかがなものかと言う例を一つ。

 続く

雄一老(yuu@Pingpongfan.net)


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