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雄一老見聞録 |
| 第八回 『ベンチ その一』 |
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| 当時全日本選手権大会年齢別のカブ(小学3・4年生)とバンビ(小学2年生以下)はコートは普通のコートより 10cm低くして、ネットが2cm高くボールは軟球を使っていました。そして11本ゲームで5セットマッチでした。 男子カブ決勝の一セット目のことです。当然先生がベンチに入っておられます。 私は2階の観覧席から応援団とは離れて一人で応援していました。 ハラハラドキドキ!!! もう、一セット目は終わっているだろうと、二セット目を頑張れよーーと祈りながら細めに扉を開けて、カウントを垣間見ると、6−9になっています。 おーーーすごく頑張ったな、良く挽回したなーーその間5−4か、これなら2セット目以降いける!いける! と思い見ていますと、相手の選手がミスしました。 ヨッシャーー7−9か!挽回の余地あり!!と、観覧席に入って座り直しました。 あれれーーコートの横のカウンターが、6−10になりました。 「何を間違えているのか、副審しっかりしろ!!」と腹の中。 両選手カウンターをチラット見て、何事もなかった様にプレーに入ります。 「何をしているんだ、抗議せんかい!!」と腹の中。 続いてうちの子が見事一本とりました。 お互いペコンと挨拶をして、タオルを持ってベンチに返ります。 エッ????エーーーー頭が真っ白、混乱しています。 そうなんです。思いこんでいたのです。6−9と見たのは、9−6でした。 逆転していたのです。 ハラハラ、ドキドキで逃げ出したばかりに1−6からの大逆転の一部始終を見ることが出来なかったのです。 残念ながら挽回の波に乗って颯爽としてプレーしている姿を2本しか見ることが出来なかったのです。しかもおっかなびっくりで!! 後で、録画を見ましたが、やはりリアルタイムで見たかったです....興奮度が違います。再生してみても、やはり胃には良くないようです。 以後、そのまま勝ちきって優勝しました。試合が終わって彼がみんなのいる観覧席に帰って来ました。 本人はボーットしていますが周りのみんなも気が抜けてボーットしています。 年代別とはいえ全日本の優勝ってこんなものかーーー、摩訶不思議な雰囲気でした。 試合中はみんな必死に応援していたのですが、まさか優勝するとは!? 本人も、まだ何が起こったのか理解出来てないようです。 前年は、一回戦でまけていたのですから.... 大会前の彼の練習は、ほとんどが試合でした。私が相手する時は、バスタオルで半面を覆ってのワンサイドの試合をします。フォア側のワンサイドは比較的やり良いのですが、バック側のワンサイドはものすごくやりにくかった覚えがあります。彼がバック側に回り込みフォアハンドで、クロスに打って来るコースはサイドを切ってしかもシュートするのです。 止めにくかった覚えがあります。 クラブの先生は、この大会の一ヶ月前頃に「彼は優勝する可能性がある。が、勝ちあがって行くうちには必ず一人はしっかりしたカットの選手がいるだろう、それに勝てれば優勝出来るかもしれない、おそらくロング戦では、負ける選手はいないと思う。」 と言って大会一ヶ月前頃から、先生自らオールカットで何試合も相手しておられました。 カットの切り具合も、小学4年生ならこれくらいだろうと言いながら相手しておられました。 この予測ぴったりでした。ランク決定前に、実にしっかりしたカットマンがいました。 タイムテーブルでは、彼とカットとの試合のコールがあった時にクラブの先生は、6年生でランクは確実、ひょっとすると優勝出来るのではと言う子の試合のベンチに入っておられたのです。 カット打ちのできない、カットを苦手としていた私がベンチに入る順番になりました。 「ウワーーーどうしよう!!」が本音です。 カット相手に勝った事のない私がベンチコーチをしていては、うちの子の方がカットの子より卓球能力が上であっても、負けさせてしまう恐れがあります。 救いは、6年生の子が、1セット目楽勝していた事でした。 その時の試合前のアドバイスは、今になって見ると、我ながらすばらしいアドバイスをしたものだと思っています。「窮すれば通ず」と昔の人がいっていましたが、全くその通りでした。試合前に私が彼にどんな話(アドバイス)をしたか想像してみてください。 次回予定3月末 雄一老(yuu@Pingpongfan.net) |
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