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雄一老見聞録 |
| 第六回 『試合に強くなるには?その五』(子供の成長についての一考) |
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| 試合を勝ちあがってゆくと、対戦相手のレベルが上がって来ます。当然あるところで限界に達し、その子にとってそのトーナメントは終わりになります。 中には一気にトーナメントを駆け上がってゆく子もいます。 原因なしに一気に駆け上がってゆくのではなく、当然その子なりに積み重ねたものがあったのですがなかなか芽を吹かないでいたものが、何かのきっかけで芽を吹き、花を咲かせるのでしょう、砂漠の植物の様に。 「早咲きの子・遅咲きの子、いろいろいます。大人の感覚で、子供の将来について勝手に結論を出してはならないと思います。」と、我がホームページのボスである江口さんによく言われました。 ふつう子供の成長してゆく課程をみますと、あるところまでは勝ちあがって行くが、勝ちあがれば当然対戦相手のレベルがあがってきますので、負けます。 負けると悔しいので、今までより多く練習して、その壁を乗り越えてゆく。 この「繰り返し」を何回も繰り返しながらいつのまにか成長してゆくのだと思います。 勝てなくなった時期に、あきらめてしまう子供、逆にファイトを燃やす子供いろんなタイプがあります。子供たちはこの時期が一番成長しているようです。 徐々に力を付けてはいるのですが、結果が出ない時期の練習が一番大切だと思います。その時期に一生懸命の練習で力を積み重ねて置くと、積み重ねたほどの大輪の花が一気に咲きます。 当然勝てて当たり前と思える相手に勝てないつらい時期には這いずり廻ってでも、自力で脱出させなければなりません。とはいえ大人の方は手を出したくなりますし、口も出したくなるますが、そこは我慢をしなくてはならないと思います。 この時期に大人が手を貸して何とか辻褄を会わせておくと後で、同じような種類の、その時よりもっともっと大きな壁にぶっつかります。 その時に、誰かの助けがないとその壁を乗り越えられない大人になってしまう様なことになりかねません。 子供の「人」としての成長にとっても、卓球選手としても「壁」を避けないで、自力で乗り切らせなければならないと思います。 最初の小さな壁を避けて通ったり、誰かの助けで乗り越えたりしますと、極論になりますがそれが習性になってしまって誰かの助けがないと何も出来ない大人になってしまうのではないかと心配になります。 自分の力で這いあがれる様に間接的に手伝うのが一番良いと思います。 仮に大人の考えで直接解決してやったとしても、本人には「自分が努力して解決したのだ」と思わせる工夫がなければならないと思います。 非常に難しい事だと思いますが、それは、その子に対しての愛情がなせる技以外、なにものでもないと思います。 そして今ひとつ、じーーと暖かく見つめながらの「辛抱」も愛情だと思います。 絶えず、大人のアドバイス(指示?)の中で育つと、自分一人で試合出来ない選手になってしまう可能性があります。 作戦は、監督が持っていて、監督の指示がないと力の出せない選手になってしまう恐れがあります。 ある時、荻村・江口・星野の3巨頭がお話されているのを横で聞いていますと、 「我々が世界で頑張れた原因は何だろうか」 と言う一言に、他の二人の方は 「我々にはコーチがいなかったからだ」と、異口同音に合唱されました。 えーーーーーっ!! コーチがいなかったから、世界で活躍出来たって!?と、びっくりしたことを思い出します。 その当時の私は、子供は、卓球の事をなにも知らないのだから「教えてやらねば」と張り切って練習させていました。 練習させればさせるほど強くなると思って日曜日などは、お弁当持ちで朝10:00〜夕方4:00頃まで練習をさせていました。 3巨頭の話しておられた事の意味が私の考え方と全く違っていましたので、後で「コーチがいなかったから良かった」の意味を3巨頭のうちのお一人に聞きに行きました。 「我々の時期は、教えてもらえる人がいなかったので、先輩のマネをしながら工夫して、自分流の卓球を造るしかなかった」そうです。 それが良かったとのこと!! それを聞いて愕然としました。「自分流の卓球」?!?!?! 良かれと思ってやっていたことですが、子供達にとってはよけいなお節介をしていたのではないのだろうかと悩み始めました。 子共達はどんなすばらしい才能を秘めているのか解らないのに、私の様なレベルの低い卓球知識しか持っていない者が下手に、手取、足とり教えると、 「蚤のサーカス」において、蚤を訓練するガラスの蓋になってしまい、せっかくの子供の才能を伸ばすどころか、お粗末な私の卓球レベルに止めてしまう様なことが起こりはしないか? との疑問が湧いて来ました。 そこで私なりに、結論を出しました。 「試合に強くなるには、試合と言う名前の練習をさせることだ、そこからいろんなものが生まれてくる、その生まれて来たものを選手自身に育てさせる」選手が育てようとしているものをより高く育つように手伝いをするのが私の役目だと! あくまでも雄一老流の勝手な考え方ですので、軽く読み流して頂ければと思います。 今後何回か、このような雄一老流の勝手な見聞録を書かせて頂きますが、こんな低次元の話ではおもしろくも何ともないでしょうから我らがボスの江口冨士枝さんが、ラケットをはじめて持たれた頃から、ドルトムントの世界選手権までのお話を書かせて頂けないでしょうかと、お願いをしてあります。 江口さんのご都合の良いとき仲間の何人かで集まって、テープレコーダーを前に置いて、それぞれに聞きたいことを質問して雑談の中から書き起こしたいと思っています。 特にドルトムントの世界大会については、日本での合宿からを詳しくお話頂こうと思っています。そして一緒にドルトムントで戦われた方の証言も頂けると思います。 お楽しみに!! 続く 雄一老(yuu@Pingpongfan.net) |
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