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雄一老見聞録

第四回 『試合に強くなるには?その三』(子供の成長についての一考)

 練習試合をほとんどしないで、フォアハンドばかりを一生懸命練習して確かにフォアハンドはうまくなりました。人から見て、私が練習しているときには、強そうに見えたと思いますし、自分でも強いと思っていました。

 残念ながら、試合は、サービス・レシーブから始まります。その練習をほとんどしてないのですから、卓球と言う「御殿」の玄関にも入れないのです。 座敷へまで上がれなくてもせめて玄関にでも入れれば何とかなると思うのですが、得意のフォアハンド強打が出来るところまで辿りつけないのです。

 一セットに何本かはフォアハンド強打一発があるのですが、焼け石に水です...

 相手のサービスがとれない、やっととっても、一発で終わりです。
 当然私のサービスは全く効かない!!

 負け続けているのですから、ここら辺ではサービスとレシーブの練習をしなければならないと思い、練習を始めるのが普通なのでしょうが、何しろ一年に数回しか試合がないものですから、負けた原因を分析し反省してサービスとレシーブを練習しなければならないと思うのは負けたその時だけ、そして思うだけで終わり!!

 しかも監督の、「基本練習が大切だ」との発想の元に基本練習と称する練習ばかりで「試合に勝つため」の練習をしないものですから、勝てる芽が育つ可能性はゼロに等しかったと思います。

 当時の私は「基本練習」とは「フォアハンドとオールフォアで打てるフットワーク練習」と解釈していました。

 いろんな考え方がありますので一概には言えないのですが、卓球と言う球技にとって「基本」って何なんでしょう?

 私だけが勝手にそのように受け取ったのかも知れませんが、最初に「卓球の基本はフォアハンド」である。と..インプットされ、それを忠実に守ったばかりに....

 練習試合・バックハンド・サービス・レシーブの練習は、基本がしっかりしてからの事である。まず、「基本」が大切である!!!と、しかも練習で疲れて、回り込めずにバックを出すと、「フォアハンドがまともに打てないのに、バックを使うな」と、よく叱られました。

 ペンホルダーグリップは昭和26年当時は、私の母校(中学校)はバックハンドは軽視していたようです。でも、その当時の日本チャンピオン(26年藤井則和選手・27年富田芳雄選手)はバックハンドが強かったのにどうしてバックハンドの練習をさせてくれなかったのでしょうね、今のように詳細な情報が入ってなかったのかも知れません。

 バックハンドも、フォアハンドも同じように振れて、相手に依ってはバックハンドを多用し、また相手に依っては、バックハンドを振ると不利になるようであれば、勝負どころではオールフォアで攻めきれるフォアハンドの技術と体力があれば私は、ペンよりシェークの方が有利だとは思いません。互角に戦えると思います。

 戦略・戦術の善し悪し、心の持ち方が、勝敗を分けると思っています。

 ペンホルダーの場合、小学低学年の子は背が低いのでバックハンドを振るのは大変難しいと思います。ある程度の背の高さになるまでのバックハンドはショート中心になるようです。

 結果、私は、最初にインプットされた考え方をラケットを置く時まで持ち続けました。

 そしてその考え方が間違ってはいないが、「正しくない」事に気がついたのは、長い時間が経って子供達の練習のお手伝いをしはじめてからの事でした。

 練習とは、試合に勝つ事を目的としたものでなければなければならないと思います。試合に勝つための練習はやっぱり「練習試合」だと思います。

 座学による一般的な作戦の勉強は出来ますが、練習試合・公式戦において自分で自分流の戦い方を身につけさせることが一番大切なことだと思っています。

 子供達に、練習のための練習をいくら一生懸命にやらせても、体力づくりの役には立つとは思いますが....やっぱりゲームだと思います。ゲームを沢山させて子供の頭の中の卓球をレベルアップしてやれたらと思います。
 

 続く

雄一老(yuu@Pingpongfan.net)


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