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雄一老見聞録 |
| 第三回 『試合に強くなるには?その二』(子供の成長についての一考) |
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前回でも書きましたように、約20年の間に大勢の子供達の成長過程を見ることができました。子供達が、初めてラケットを握ってから、少しずつ成長してゆく様子を見来られたのは私にとって、大変な財産だと思います。今も、年々成長してゆく子供達の姿を見ることが出来るのは年寄りの大きな楽しみのうちの一つです。 ある子の、小学校4年生から、ホープス・カデット・ジュニアー・高校・大学・日本リーグ・そして、先年の全日本でMIXのチャンピオンになって行く成長の過程を見ることが出来たのは、うれしくもあり、又、大変良い勉強をさせてもらえたと感謝しています。 フォアハンドロングサービスを、5本出して、3本入るようになったら、 すぐ試合をさせます。(リーグ戦に入れます。勝てば上に上がれるが、負ける と落ちなくてはならないシステムになっています。) 練習日には5人ぐらいの同じような力の子と、リーグ戦をさせます。このあたりの試合は、見られたものではありません。サービスはミスする レシーブはミスする。まともなラリーはほとんど見られません。でも3ヶ月くらい立つと結構見られるようになります。 私は、この時期に大人が、口出し、手出しをしない辛抱が肝心の様に思い ます。私は、口も、手も出していました。 結果はあまり良くなかった様です。では、ほったらかすのかと言いますと そうではなく、絶えず気を付けて見ておかなければなりません。 部分練習に入る時期が来た時の参考にしなければなりませんので.... ここでは、下手なピンポンをたくさん経験しながら、本人なりに如何にし て試合に勝つかと言うことを工夫して欲しいのです。ラケットを持ってから、始めての練習が部分練習から入った子は、卓球に とっては、その部分練習が「卓球と言う競技にとって一番大切なのだ」とイ ンプットされる可能性があります。極論ですが、凄いボールが何本か入ったら、試合には負けても良いなんて とんでもない考えに発展する可能性があります。
実は私がそうだったのです。でも本音は試合には勝ちたいのですが、どう して良いか分からないのです。何を練習していいのか分かりません。一生懸 命練習すればするほど、会心のボールを打てる頻度は高くなるのですが、試 合には勝てません。会心のボールを打つことしか考えていないのですから、「戦略」「作戦」 なんて事は全く頭の中には浮かんで来ません。当然サービスの練習、レシー ブの練習なんてしたことは記憶の中にありません。サービスだけで点をとるような姑息な卓球はしない!!(本当は出来っこな いのですが)なんて啖呵を切って、負け続けて来ました。ある時期にゲームをするのが段々といやになって来ました。就職・転勤等 もあってなのですが、そうして卓球から遠ざかって行きました。そして長い時間が経って、子供達の面倒を見ることになって、私が考えて いたのとは全く違った卓球に遭遇したのです。 私は中学2年生から始めたのですが、最初の練習はフォアハンド一本 やりでした。「フォアハンドが卓球の基本だ!!」「基本が出来ていないのにゲーム練 習は早すぎる」と言う監督の元で練習に入ったものですから、友達と打ち合 わせて早起きし、一本早い列車に乗って学校に行き、弁当は3時間目にすま せておいて卓球場へ、放課後の練習も一生懸命に頑張りました。「基本のフ ォアハンドをしっかりつくるために」また、「お前のフォームは良い」とほ めてもらい、そして「認めてもらう」ために!! 今になって考えてみますと、良いフォームというのはいろんな種類のボー ルを、自分の意志通りに相手コートへ確率良く入れることの出来る「打ち方」 と言うべきなのでしょうが、そのころは「形のいい振り方」と考えていたよ うです。練習とは、あけてもくれても、フォアハンド一本....部内の練習試合はほ とんど無し、試合と言えば、公式戦以外ほとんど覚えがありません。時たま試合に出ても勝てるはずがありません。惨めでした。負けた相手に 対しても、俺のフォアハンドの方が良いのだと自分を慰めていました。いく ら相手より良い武器を持っていてもその武器を使えるところまで行って無い 事が解っていなかったのです。練習でしか打てないフォアハンドだと言うことが解ってなかったのです。 勝てなかったのは私に才能がなかったのが一番の原因だと思いますが、ラ ケットを始めて持った時の考え違いがなければ、また、その後にゲームを沢 山していれば最初の違った考えが修正されて、本来の卓球の楽しみを持てた のではないかと思います。フォアハンドの強打一本ではなく戦略・戦術の勉強をして作戦を立てて戦 って、「作戦通りに勝った」とか「あの作戦は通用しなかった」とか、もっ ともっと楽しめたのではないかと今頃になって悔しい思いをしています。 続く 雄一老(yuu@Pingpongfan.net) |
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